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Googleマップにも映る「飛行機の家」に泊まってみた!オレゴンの森に眠るボーイング727潜入記

アメリカ・オレゴン州の深い森の中に、ひっそりと佇む巨大な退役機。

日本でも、NHKの「地球ドラマチック」(世界びっくりハウスめぐり)、フジテレビの「世界!極タウンに住んでみる」、日本テレビの「世界の果てまでイッテQ!」(イモトアヤコさんのロケ)など、いくつものテレビ番組で紹介されてきました。衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。

持ち主のブルース・キャンベルさんが実際に暮らしている、正真正銘の住居です。今回、その玄関からコックピットまで実際にお邪魔して、しかも機内に一晩泊めてもらいました。

Googleマップでもその姿を確認することができます。

「森の中に飛行機が墜落しているのでは?」そんな心配をよそに、そこには驚くべき「家」としての生活が存在していました。

本記事では、このボーイング727を個人で購入し、独自のライフスタイルを築き上げた男、ブルース・キャンベル氏の「飛行機の家(Airplane Home)」の全貌に迫ります。

森の中に飛行機、衝撃の光景

木々が生い茂る森の中を歩いていると、ふと左前方に目をやった瞬間、思わず足が止まった。

……えっ? どういうこと?

事前知識はあったのにも関わらず、そこには信じられないことに、ボーイング727がドンと鎮座していた。

普通に考えて、この状況は絶対におかしいって…

だって、周囲はどこを見回しても高い木々が立ち並ぶ深い森。ヘリコプターなら垂直に降りることもできるかもしれないけど、これは紛れもなく旅客機。

着陸するためにも滑空と滑走のスペースは必要でしょう。

もし仮に、ここで墜落事故でも起きたのなら、周囲の木々はなぎ倒され、機体も大破しているはず。でも目の前にあるのは、木々に囲まれながらも原形を保ったままのボーイング727。

これ、どうやってここに……?

「森の中の飛行機に住んでいる」とは聞いていたものの、実際にこの光景を目の当たりにすると疑問が次々と浮かんで、なかなか前に進めませんでした。

どうやって森まで来たのか

実はこの727、ギリシャのアテネ国際空港で退役した機体。この大きさの旅客機が降りられる最寄りの空港、ヒルズボロ空港(自宅から約20km)まで飛んできたそうです。

きっかけは航空機墓地

購入のきっかけは、アリゾナ砂漠にある航空機墓地(ボーンヤード)の映像を見たことなんだとか。退役機がずらりと並ぶあの光景に何かを感じて、購入を決めたそうです。

ブルースさんが購入したのは1999年、10万ドル。輸送や解体などの費用を合わせると、総額は約22万ドルになったといいます。住み始めてからは、もう20年以上になるとのこと。

市街地を数センチで

牽引による移動が始まったのは1998年10月31日。ヒルズボロの市街地を、車体の両端数センチの余裕で通り抜けたというから、想像するだけで手に汗握ります。自宅の敷地に届いたのは翌1999年の春でした。

解体は失敗だった

市街地を運ぶ前に、エンジンや電子機器などの部品は、解体業者に外してもらったんだとか。ところが、その作業がかなり乱暴だったらしく、ブルースさんは「あれは愚かな失敗だった。二度とやらない」と振り返っています。

解体すると、電気系統や油圧のパイプまで寸断されてしまい、機内の機能が使えなくなります。「これを復旧させるのが大変なんだ」と、ブルースさんは言っていました。

だから次にB747(ジャンボ機)を迎えるときは、できるだけそのままの状態で搬入したいと語っていました。

この光景と経緯を知ると、疑問より先に感心してしまいます。

常識を置き去りにしたまま飛行機の中へ。

飛行機の家の中

実は、わたくしが幼き頃に最も乗っていた飛行機が、ボーイング727-200型機(モヒカンルック)。いつしか退役して姿を消して以来の対面となります。

垂直尾翼の付け根にエンジン吸気口と、エンジン全てを後方に備えた構造が、ボーイング727の象徴的なディテールなんですね。

……と、そんなオタクネタはさておき、本題へ。

飛行機の家は土足厳禁

飛行機の家の玄関は、機体後方にあるタラップからアプローチします。玄関には表札の代わりに「土足厳禁」の文字。

ここまでのフライトでいただいたANAのスリッパとポストカードをブルースさんに手渡し、早速お邪魔することにしました。

ブルースさんと記念にパチリ。背中側に見えているのが、玄関につながるタラップです。

床から見える727の内部構造

機内に入ると、床はアクリル製になっていて、ご覧のように機体構造を覗けるようになっています。いくつものワイヤーや配線が張り巡らされている様子を見ることができ、これがなかなか面白いギミック。

機内でお泊まり

実はわたくし、この飛行機の家に一晩泊めてもらいました。

寝泊まりするとなると気になるのが、キッチンや水回り。下の写真は、機内の前方から後部入口を撮ったものです。左手に冷蔵庫やシャワーが並んでいます。

その冷蔵庫には、なぜかHotto Mottoの有村架純さんのポスターが貼ってあって、思わず笑ってしまいました。無機質な退役機のはずが、めっちゃ生活感あるやん!!

そして気になるシャワー。飛行機の中でお湯なんて出るの?と半信半疑でしたが、ちゃんとお湯が出て、水圧もそれなり。正直、意外と大丈夫でした。

泊まったのは6月。日中は湿気がなくカラッとしていて、めっちゃ気持ちいい季節です。ところが森の中は、夜になると6月でも少し肌寒いんですね。

そこでブルースさんが用意してくれたのが、エアベッドと電気ヒーター。至れり尽くせりで、ありがたく眠りにつきました。

……が、朝になってみると、エアベッドの空気がすっかり抜けてぺっちゃんこ。背中はゴツゴツ、結局まだ外が明るくなる前に目が覚めてしまいました。

憧れの727で迎えた朝は、まさかの床の硬さで起床。なんでやねん!!

これから泊めてもらう予定がある方は、寝袋かマットを1枚持っていくと安心だと思います。

飛行機の家のコックピット

そして足を前方に進めると、お待ちかねのコックピット。飛行機の聖域です。

計器が一部抜けていたり、オーバーヘッドパネルが外れて大量の配線が剥き出しになっていたりと、機能停止したメカニカルな雰囲気。

何より、フロントガラスの向こうに迫る深い森の緑が、映画『ジュラシック・パーク(シリーズのどれか)』でジャングルに不時着した飛行機を彷彿とさせます。

丁寧すぎる日本語

ブルースさんは、電気工学を学んだ回路設計エンジニア。なぜか流暢な日本語を話します。それがまた、丁寧すぎる日本語なんです。

Neo隊長が英語で話しかけても、徹底して日本語で返してくる。あまりに礼儀正しいので、こちらが恐縮してしまうくらいです。

日本は安全で落ち着けるのが好き、と話してくれたのが印象的でした。

テニスのネットにクモのフィギュアをぶら下げて女性陣を驚かせようとするような、お茶目な一面もあって、人気者なんです。

飛行機の家 突撃リポート動画

行き方とライブの話

飛行機の家は、ライブイベントの日以外でも見学できます。日本からの行き方は、第3回で紹介しています。バンクーバーの空港で、アメリカの入国審査まで済ませられるルートです。

翼の上で開かれたライブ「Turbulence LIVE」の様子は、第4回でどうぞ。

次回は、この出会いのきっかけになった、宮崎のテニスコートでのエピソードをお届けします。

特集「飛行機の家」の全5回は、こちらからどうぞ。

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