「ワインは地酒であるべき」という意味



都農穫れシャルドネのシャルドネ・アンフィルタード

先日のLADISH SEVENで行われた「農家と漁師のごちそうバル vol.3 〜 都農 × 熟成 × 熟練の男たち」で初めて飲んだ、シャルドネ・アンフィルタード、美味しかった!

シャルドネ アンフィルタード

都農ワインの方より提供していただいた写真 都農ワイン シャルドネ アンフィルタード

このワイン、糖度20度以上と最も高くなった時期の自社農園で栽培されたシャルドネを摘み取って、その良質な果汁のみで作られています。

 

フランス産の樫で作られたフレンチオークと呼ばれる樽の中で、3週間アルコール発酵させ、乳酸発酵、再び樽で熟成を半年など、幾多の工程を経て造られ、奥行きのある香りと味わい。

 

春先の竹の子や、山菜の天ぷらと相性もバッチリ!

 

2006年には国産ワインコンクールで金賞を受賞するなど、色々な評価を受けています。

葡萄の木は、年を重ねる毎に味わいに深みが出てくるそうで、都農ワインのシャルドネは20年。今後がますます楽しみですね。

ちなみに、葡萄の木には年輪はありません。

 

 

キャンベルアーリー ロゼ

都農ワイン キャンベル・アーリー ロゼ

都農ワインの丘より 都農ワイン キャンベル・アーリー ロゼ

キャンベル・アーリーはアメリカが原産地で、果粒は大きく黒紫色。日本のワインの父と言われる川上善兵衛の手によって、1897年(明治30年)に輸入されています。

 

キャンベルのアーリー(早い)からも分かるように、台風が襲来する前の早期収穫ができる点で、都農のブドウ生産者にとっても魅力的な品種です。

 

しかしながら、巨峰のルーツでもあることから、キャンベル・アーリーはワイン醸造には適さない生食用の品種。「生食用ブドウでは良いワインを造るのは大変だ(世界のワインメーカーの間では共通認識)」と、他から言われながらも、生食用ブドウでも立派なワインができることを実証してみせた。それが、都農ワインのキャンベル・アーリー。

 

ロゼワインと言えば普通は杏色ですが、このキャンベリ・アーリーロゼは、ご覧のとおり濃いピンク色です。

 

余分なポリフェノールを除去してフルーティーな味わいであるところが、女性にも人気のある理由です。我が家の奥方も大絶賛。

 

 

葡萄栽培には厳しい環境

美味しいワインを造っている都農ワインですけど、都農町という地域は、ブドウ生産には必ずしも適した場所とは言えないようです。

 

都農町は黒ボク土と言われる火山灰土に覆われています。この土は、水よりも軽いという特徴があり、この土を水の中に入れるとしばらくは浮いています。

 

と言うことは、水の方が重いので、水はけは良いのですが、表土が浅いため、大雨が降れば土壌が流されてしまいます。

都農ワインのブドウ農園

世界のワイン銘醸地の年間降水量は、500-800mmに比べ都農は4000mm降ることもある。5倍から8倍の降水量かつ、葡萄の収穫時期に台風もやってくる。

 

雨が多いと葡萄の幼木は枯死したり、開花期に花粉にカビが生えて受粉できなくなる。葡萄が育つには、あまりにも厳しい環境なのです。

 

このような条件のもと、葡萄の生産者は、品種の選択、畑の排水対策、防風林の植樹、棚作りとあらゆる対策をとってきたため、黒ボク土の特徴を活かすことに成功しています。

 

 

土壌に含まれるミネラル

ヨーロッパではやせた土地で葡萄を栽培すると良いワインができると言われているそうだ。見た目は貧弱な土でも、葡萄が育つための栄養分が含まれているのがヨーロッパの土地。だからそれを吸収する葡萄も育つ。

 

一方、都農の土地は、極端にミネラル分が少ない黒ボク土。土壌分析の結果では、土壌100g中に含まれるカルシウムは、約0.4g。フランスはと言うと、2.3gだそうだ。

 

この問題は、鶏糞の堆肥を直接土壌に投入して、団粒構造のある、ふかふかの土を作り、葡萄の毛細根が養分を吸収しやすくする。

 

さらに、草生栽培と言って、刈った草を土に戻して、草に含まれているカルシウムやマグネシウムをまた葡萄に与えることで補っている。

 

土中の微生物が活発に動き回る条件を作ることにより、土壌中のミネラルや栄養分を吸収しやすくする仕組み。「土ごと発酵」と名付けられているそうだ。

 

常温発酵している土壌は、その発酵圧の分だけ、自然の中性力に従い、空気を注がれます。それが葉の色を良くし成長させるのです。

都農ワインのラベルの描線は尾鈴山のシルエット

尾鈴山のシルエット 都農ワインのラベルのモチーフにもなっている

 

 

ワインは地酒であるべき

渋みのある葡萄(フルボディ)の赤ワインは、葡萄自体が渋くて色が濃い。渋みや色の濃さは、カルシウムやマグネシウムの量によって変化する。先にも書いたように、フランスに比べ都農はそれが少ない。

 

宮崎でカベルネ・ソーヴィニヨンというフルボディの品種を育てたら、色が淡くて、渋みの弱い葡萄になる。ワインとして比較した場合、フランスのワインには勝てない。

 

ところが、白ワインや、渋みを求めない品種であれば、宮崎でも宮崎らしいワインが表現できる。都農ワインの赤ワインは、ライトボディで味は薄いが、ワインを地酒として考えると、都農ワインの方が、宮崎の食事に合う。

 

その理由は、宮崎で育った葡萄は0.4gしかカルシウムが無いが、カルシウム0.4gしかない土壌で育った牧草を食べた牛の肉、カルシウム0.4gしかない大地で育った野菜とは、宮崎で育った葡萄で作ったワインの方が相性がいい。

 

都農ワイン

ワインは地球からの贈り物

カルシウム2.3gで育ったトマトはフルボディ。とても青臭くて食べれたものではない。

同じように牧草もフルボディだから、それを食べて育った牛の肉も味が濃くてフルボディ。その牛の牛乳もチーズも、味が濃くてフルボディ。

 

フランスで育つ農作物に合うワインは、同じ土壌で穫れた葡萄で作られたワインの方が合う。

 

ここまで聞いたり、調べたりして、僕は「ワインは地酒であるべき」という言葉の意味を少しだけ理解できた。



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