中学聖日記(第9話)ラスト5分の聖の破壊力に涙腺崩壊

中学聖日記の第9話、正直油断していました。

それまで親の立場で俯瞰しておりました。が、しかし、第9話で180度、見方が変わりました。

これほど心が揺さぶられるストーリーが、かつてあったでしょうか?

キーボードを叩かずにはいられないほど駆り立てられている自分に驚いています。

最終回までの中学聖日記がどうなっていくのか、この記事の最後で予想しつつ、ラスト2話を楽しみにしています。

 

好雨知時節

よい雨というのは、降るべき時を心得ている。

中学聖日記 第9話、そんなことを感じずにはいられない気持ちになりました。

 

有村架純さん演じる教師、聖の破壊力

ラスト5分の聖(ひじり)の凄まじい破壊力に、私の涙腺が壊れたのではないかと錯覚するほど、止めどなく涙があふれてしまいました。

 

苦しい・・・

教師という立場、3年前のことを悔いているはずなのに、大きくなる晶への想い、禁断の愛に葛藤し、決して露わにすることのできない気持ち、どれほど辛く、苦しかったことか。

封じ込めた意識の底から、振り絞るように出た言葉。

この時点で私は感極まりて・・・

 

好き・・・

聖は晶に胸の内を語り始め、ついに・・・

黒岩くんが好き。

好き。

と告げる。

このような波状攻撃の破壊力に免疫もなく、それまで親の立場として俯瞰していたものが、ハッキリと変わった瞬間

さあ、第10話はどうなるのでしょうね?

そして最終回のラストは?

これは、誘拐じゃないかと思いました。

という晶の母親の次の言葉が気になってしまって仕方がありません。

私の想像力ではとても予想などできませんので、中学聖日記の9話を中心に記憶を辿りながら今までのポイントを復習したいと思います。

 

あなたが十五だから

聖と晶にとって忘れられない瞬間となった「花火大会のあの海」。

教師と生徒、決して許されるものではありません。

子星中学校を去ることになった聖が晶を拒む際に発した言葉が、

あなたが十五だから

でした。

どうにもできない現実、仕方がないよねと思いつつも、切なさを感じていました。

 

逃げるように離れた聖

時が過ぎ、新たな場所で小学校の副担任として再スタートを切っていた聖。

18歳になった晶は、そのことを知り聖の元へ行くが、

あなたがここに来たら、私はここで暮らせなくなる。

と会うことさえ拒否する聖に・・・

 

最後にそれだけ言いたくて

晶は踏ん切りをつけるために聖が務める学校に電話し、

僕、先生の授業好きでした。

最後にそれだけいいたくて・・・

と告げ電話を切る。

 

聖の感受性

晶の「最後」という言葉が引っかかり、受話器から聞こえたフェリーターミナルのアナウンスを頼りに聖が動き出す。

聖は晶からの電話を受け流すこともできた、それができないにしても、晶の母親に連絡することもできたのでは・・・。でも、そうしなかった。

 

責任と揺れ動く心

聖が晶の元へ行ったのは、晶を突き放し傷つけてしまったことや、晶に会いたいというよりも、元教師としての責任感、会って何をしようとしているのか、万が一のことを案じて、いや、封じ込めた晶への気持ちがあってこその行動。

運命とは些細なことで大きく変わるもの。

晶が母親の愛子に告げず父親に会いに山江島に向かうことを知った聖は、母親に連絡するよう促し、晶は素直に従いメールを送る。

安堵した表情の聖だったが・・・

 

山江島での非日常

聖は父親を探す晶をほっとくことができず、一緒に付き添った。

晶を送り届けてすぐに戻ることだってできるのに、父親に引き渡すまではと思ったのでしょう。

晶と父親(島崎康介)の13年振りの再会を見届け帰ると言うが、フェリーは11便だけしかないことを告げられ、康介の家に泊まることになる。

晶との関係を康介に問われ、

いや、あの、教師です。

正確には、元担任で、元教え子で、色々あって付き添いに。

ふん。

と頷きながら、「これ以上詮索しないで」というような感じの、聖の説明する姿がなんとも可愛かった。

 

自転車のシーン

晶が漕ぐ自転車の後ろに座り、空を見上げながら聖は何を想う。

何の準備もせずに来てしまった聖と自転車で買い物に行くシーン。

猫のカット、ほのぼのとした感じが伝わる素晴らしいシーンでした。

自転車がよろめき、とっさに晶の服を掴む。

晶、わざとやっただろう!

晶の背中を見つめ、自分の気持ちを受け入れつつある聖が、しっかりと腕を回すシーンにグッときました。

自転車を漕ぎながら晶は、どれほどの喜びを感じ、幸せを噛み締めていたことでしょう。

 

下着売り場のシーン

下着を選んでいる聖に、晶が下着売り場と知らずに近付いてきたシーン。

恥ずかしいからあっちで待っていて」というような無言の会話が、初々しくて、なんだか、成長する過程で感じたことのある、淡い思い出と重なったりして、微笑ましいシーンでした。

 

守ります、この先ずっと・・・

守ります。この先ずっと・・・

高校やめて、就職して、ここでもどこでもいいから・・・

聖は晶の可能性、将来を奪ってはならない、それに、そんなことになったら晶の母親にも・・・と教師の顔に戻った。

晶はこの時、なぜ聖が態度を変えたのか、気付いていなかった。

 

並べられた布団

お風呂から上がってきた聖と、おつかいから帰ってきた晶が並べられた布団を見て立ちすくんだ。

あほたれ!

何を変な想像してんの。

ここは、俺とお前。

先生は上(2階)。

と晶の父、康介に突っ込まれ、「ですよね」という気恥ずかしい空気が視聴者を和ませてくれました。

 

晶の嘘

俺のところに、黒岩君のお母さんが来た。

聖の元婚約者の勝太郎から言われ、晶が母親に連絡していなことをこの時点で知りました。

晶は自分のPCのメールアドレス宛にメールを送信して、聖に嘘をついたことを父親には伝えていましたが、そのことが聖にバレることはないと思っていたのでしょう。

 

勝太郎の嫉妬

勝太郎は、上司であり彼女である原口律に、「聖が今だに晶を想っていることの嫉妬?」と言われていましたが、あれは「復讐」ですよね?

 

晶の母親に連絡する勝太郎

復讐・・・

聖と連絡が取れました。

息子さんと一緒です。

聖の立場を案ずることなく、晶と聖が一緒であることを母親に伝えたことから、そう感じました。

聖と連絡とれました。晶君は山江島のお父さんのところにいるそうです。

とだけ、言って欲しかった。事実だし。

勝太郎は絶対に英雄(au)の三太郎の座を奪うことはできないと思った次第でございます。

 

聖の焦り

勝太郎の元へ晶の母親が訪れたことを聞き、晶が母親にメールを送ったことが嘘であったことに気付いた聖。

晶と一緒に居ること、今の生活を再び失ってしまうかもしれないことで我に返り、

私は、ただ心配で、見届けに来ただけで、

他に理由はないし、それを誤解されると・・・

これ以上心配かけないよう連絡してもらう。

と、泊まる予定であった晶の父親の家から夜に出て行った。

晶、お前の軽率な振る舞いが、聖の立場を危うくさせているんだぞ。

と、私も、親の立場に戻されてしまったのでした。

 

愛子の対応を振り返る

ところで、書き置き残して去った晶に、母親の愛子は連絡してました?

私が見逃しているだけかもしれませんが、晶は愛子に心を閉ざしているでしょうから、そのようなカットは必要ありませんね。

ところで、なぜ晶は、これほどまでに愛子に対して心を閉ざしてしまったのでしょうか?

 

先入観

晶に想いを寄せる中学時代の同級生の岩崎るな。

まだ中学生の頃、るなが晶の留守中に家に来て、

黒岩は先生にたぶらかされている

と母親の愛子に告げたことがありました。

この辺りから、聖に対する愛子の態度が徐々に変わっていったように思います。

 

思春期の揺らぎと危うさ、母親である愛子は晶にどうやって向き合えばいいのか苦悩の毎日。

晶が初めて抱いた感情、大切に想う相手を、晶がおかしくなったのは聖のせいではないかと疑い、敵視し始めた。

晶の唯一の心の拠り所となっていた相手を。

愛子はその原因、敵を見つけたと錯覚し、晶の訴えに耳を傾けることなく・・・否定・否定・否定。

 

客観

私も妻も、自分の子供が教師(教師じゃなくても)にたぶらかされていると知れば、ましてや、一人で苦労して育ててきた愛子の気持ちを思えば、冷静でいられなくなるのも分かります。

むしろ、8話まではそのような視点で観ていました。

でも、晶(子供)が発する言葉に耳を傾けること、気持ちを理解しようとすること。

していない・・・

聞く耳を持たなければ、事実を知り、気持ちを認め、寄り添うこと、できませんものね。

晶を取り巻くそれぞれの想い、おそらく愛子は晶を理解するための情報を最も持っていなかった。

私も同じ年頃の子を持つ親として気付かされたところでした。

 

本当に先生が好きなら

康介が愛子と離婚した理由を語り始めた。

仕事が思うようにいかなくてイライラして、怒鳴るわめくで愛子を責め、それでもお前に父親がいなくなるのは可哀想だと我慢し続ける愛子に腹が立って、散々怒鳴り散らして家を出た。

結局、全部飲み込んで、黙ってお前、育ててくれた。

「母さん」と聞こえてくるような晶の表情が印象的でした。

 

立派な男になれ

いいか、晶。

本当に先生が好きなら、愛子さんに分かってもらえるよう努力しろ。

俺みたいに逃げるな。

本当に先生が好きなら、立派な男になれ。

と、続けてこう言った。

逃げていたこと、今を変える為には自分が変わる必要があることに晶は気付き、何をすべきか悟ったのではないでしょうか?

 

犯罪ってどこからどこまでが・・・

花火大会のあの海、聖が姿を消した後、晶はこんなことを日記に書いていました。

好きだけじゃ、ダメらしい

犯罪ってどこからどこまでが・・・

晶は残された2話で愛子に理解してもらい、聖を守ることのできる大人と成長するのではないでしょうか?

10話で再び引き裂かれるのであれば、最終回は、と期待したいところです。

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